私の TOKYO STYLE2017年08月15日

 1993年、TOKYO STYLE という大冊の写真集が発売され、大きな書店では平積みになっていた。当時の下宿、賃貸アパート、一軒家の、人々が住まわっている部屋を撮ったもので、住人は写っていない。いかにも、日本の都会の、日本人の住まいの特徴が、散らばっているゴミ、チリ、煙草の吸殻と一緒に詳細に見える。そのために4×5のカメラで全ての写真が撮られている。
 書店で何度か私は手にとってページを開いて写真を見て、欲しいと思ったが、買わなかった。12,000円と高価だったからだ。(裏表紙の価格を見てほしい。当時は3%の消費税だった)
 それから24年後のきょう、古書店に注文した TOKYO STYLE が届いた。送料込みの価格は 3,780円だった。
 本屋で立ち見をしただけで、全部の写真を見てはいないから、この際、買ってみたのだ。1990年代初頭の個人の部屋の写真は、かえって、その時代よりも、今見たほうがいいに違いないと思ったのだ。
 比較的、小ざっぱりした趣味人の部屋のページを見ると、窓脇の机の上にMacintosh Ⅱの Cx だか Ci だかが乗っている。1990年あたりの発売のものだ。私も自分の仕事場の机の上に乗っていた。他のページの多くの写真では、レコードとCDが混在していたことが見える。人はいなくても部屋にある物の存在が時代と人を見せてくれる。

 この写真集を見たからではないが、私は1993年9月から4×5の写真をやりだした。それで試し撮りをした中に、私の一人住まいの東京都江東区の部屋の写真(1994年撮影か)がある。
 椅子の背もたれにピントを合わせているだけで、アオリ機構を使って撮っていないから、手前、奥はピントが外れている。それでも、写っている物には見覚えがある。私の前のテーブルに煙草とライターが置いてある。この頃は煙草を吸っていて、その銘柄はマルボローライトだった。後ろのテーブルに茶色の縦長のボトルが置いてある。BOLS というオランダの芋焼酎だ。
 逆方向から写したものには、パイオニアの大きなスピーカー、Sony の1992年発売の32インチのブラウン管ハイビジョンテレビ、1994年発売のビクターのアナログのハイビジョンテープレコーダー HR-W1 などがある。
 これが私の TOKYO STYLE だった。