佐賀の干潟2018年02月11日

 3日目の探鳥地は佐賀市の干潟よか公園だ。佐賀空港の近くにあって、バードウオッチャーには有名な場所だというのを、このツアーに入ってから知った。ガイドの石田氏がいうには日本の鳥見ポイントとしては3本の指に入るという。
「後の2本は?」と参加者の一人が質問すると、小笠原諸島、北海道のどこかの地名を答えていた。
 有明海が180度の視野で広がり、対岸は霞んでいるが長崎は雲仙の山並みが見える。
 干潟の前には柵があり、柵の近くに草が茂っている。これはシチメンソウといって11月になると真っ赤に色づく塩生植物を育成している。

 500メートルほど先に鳥が集まっている。ここに鳥を見に来るには潮時に合わせてくるのが一番で、干潮時に来ると鳥は1キロ以上先の干潟にいてバードウォッチングが成り立たない。満潮時に近い頃に来れば、鳥は上げ潮に押されて岸に寄ってくるから数千羽の種類の違う鳥が近くで見られる。そして群れ飛ぶ姿が素晴らしいと石田氏はいう。今回の鳥見ツアーは大潮の満潮に合わせて、予定を組んだそうだ。それは午後12時、きっかりなのだ。
 海辺の柵に寄って見ている人の足元は乾いているが、満潮の30分前になるとここは上げ潮が押し寄せ海になってしまう。現在、10時28分だ。
 沖合に白い帯広がる。それが鳥の群れだ。確かに首を回して見渡せば数千羽はいるようだ。それらが上げ潮と共に徐々に岸に寄ってくる。
 ツクシガモ、ズグロカモメ、トウネンがいる。
 オオズグロカモメ、ダイシャクシギがいる。
 同じ種類の鳥は集まっていてグループをなしている。
 だんだんと潮が満ちてくると、溺れかねないからか、小さい鳥から飛び始める。赤いくちばしはミヤコドリだ。
 やがて群れ全体が飛び立つトウネン。
 水にプカプカと浮くツクシガモは余裕だが、大型のクロツラヘラサギも限界に近づくと飛び立つ。
 私の見る限り、魚を捕ったようには見えなかった。
 何故か1羽のクロツラヘラサギが最後まで頑張って飛び去らないでいる。撮影している我々を窺っている。
「そろそろ飛びましょうかねえ」といっているかのようだ。
「頼むから飛んでくれ、そうしないと鳥見を終えられないよ」と私は願う。
 最後のクロツラヘラサギが飛び去ったのが11時30分だった。
 パノラマで間近で見る鳥の飛翔は素晴らしい。見事なショーだった。

 上げ潮は速い。柵のところは潮をかぶり、その潮には干潟の泥が混ざっている。それが靴に付着すると悪臭を発する。ここに通うベテランのバードウオッチャーはゴム長を履いていて、公園の駐車場のトイレでゴム長を洗ってから車に乗って帰る。トイレには洗うためのブラシが用意されている。
 そのことは、予め、ガイドの石田氏から伝えられていたが、靴底は洗ったものの三脚の脚を洗い忘れた人がいた。

 日本で3本の指に入るという探鳥ポイントの干潟よか公園は福岡市の拙宅から車で1時間半ほどであるから、潮時のいい日を狙って、ゴム長を履いて行ってみるつもりだ。