ご冥福をお祈りします ジョン・ハート2017年06月23日

 イギリスの俳優ジョン・ハートは、今年の1月25日に亡くなった。享年77歳。
 半年も前のことを、今頃何故に? とお思いだろうが、やっとジョン・ハートの主演映画を観たからである。北海道から戻ったところ、日本版がないからとイギリスから取り寄せたDVDが届いていた。それは、ジョン・ハートが主演した映画「1984」年だ。ジョン・ハートは脇役が多く、主演した映画は少ない。1980年の「エレファント・マン」とこの「1984」ぐらいだろう。「エレファント・マン」は特殊メイクで顔が分からなかったが、「1984」年は素顔?で演じている。
1984年の映画「1984」
 ジョン・ハートの出演で一番有名なのは1979年の映画「エイリアン」だろう。観た方は冒頭の場面を思い出してほしい。宇宙船でコールドスリープから最初に目覚めるのがケイン役のジョン・ハートだ。
 その後、小惑星での船外調査で、顔にエイリアンの中間体であるフェイスハガーが張り付き、彼の体内に幼体(チェストバスター)を産み付けられると、そいつは剥がれ落ちて死ぬ。ケインは元気を取り戻すが食事中に苦しみだし、彼の腹を破り蛇のようなチェストバスターが飛び出してくる。ケインは死ぬ。エイリアンに最初に殺される、散々な目にあう役をやっていた。
 それで認められたのか、「エレファント・マン」、「1984」のウィンストンと散々な目にあう役をやる。
 小説「1984」の第三部は、主人公が拷問される描写が延々と続く。映画も同じで、この映画のオブライエン役が最後になったリチャード・バートンに拷問され、
『自由とは2足す2が4だと言える自由だ』というウィンストンに転向を迫る。
「それではもし党が4ではなく5だと言ったら……その時は?」
「4です」
 ウィンストンは、しぶとく、5とも3とも言わない。オブライエンはウィンストンが最も怖がるものを使って拷問する。
 ワイヤーゲージの中に入っているネズミを、ウィンストンの顔の前にくくりつけるのだ。
 ついに、ウィンストンは落ちる。
 2+2=5
 私の妻の場合だったら、それは蜘蛛であろう。

 私がジョン・ハートが出演した映画を初めて観たのは1978年で、監獄ものの「ミッドナイト・エキスプレス」だ。アメリカ人の大学生が旅行でトルコに滞在し、アメリカに帰るときに2Kgのハッシシの密輸(自分で使うため)を企て、捕まり、トルコの刑務所に入れられる。30年の刑を受けるが、ついには脱獄する。(北朝鮮でホテルの壁に貼ってあった宣伝ポスターを土産に持ち帰ろうとして捕まり強制労働の刑15年を受け、結局、死に体になりアメリカに帰されすぐに死亡したアメリカ人大学生のようだ)
 ジョン・ハートは、トルコで麻薬を使って捕まり30年の刑期をうけたオランダ人のマックス役だった。ヤクで頭がイッてしまった言動の演技が印象深かった。翌年、「エイリアン」を観たとき、同じ俳優だとは思えず、ジョン・ハートの名前を知るのは数年後だった。
 私が今のところ観たジョン・ハートの映画の最後は、2011年の「ティンカーテイラーソルジャースパイ(日本題名:裏切りのサーカス)」だ。コントロール役をやっていた。
 1978年からの長い付き合いで彼の出演したかなりの数の映画を観てきた。ご冥福をお祈りします。

ジョン・ハートの演技、トップ10(Top 10 John Hurt Performances)

4月からのラジオ、テレビ2017年04月04日

 4月になって、NHKのニュースを観ると、キャスターが替っている。お天気おねえさんも替っている。人事異動の時期だからね。変化があって、いいことだ。
 私はテレビよりもラジオを多く聴く。
 それも聴くのはラジコプレミアムで東京のニッポン放送の、早朝の4時30分からの「あさぼらけ」と、続いての「高嶋ひでたけのあさラジ!」は、6時40分まで聴く。これらに人事異動がなかったのはよかった。

 かつて聴いていた福岡のラジオも人事異動があったようだ。一年以上も前から、地元のラジオはさっぱり聴かなくなった。騒がしいばかりで、面白くない、ためにもならない(刺激にならないという意味)からだ。NHKのFMで音楽だけを聴いていたほうがいい。
 ただし、小倉のCROSS FMが土曜日の午後5時から1時間やる「ウィークエンド・ジャズ」は料理を作りながらステレオ装置で大きな音を出して、必ず聴く。4月1日にやっていたから、存続するようで、それはよかった。

「天国と地獄」の富田恵子2017年03月30日

 きょうの午前00時45分からNHK BSで放送していた黒澤明の1963年の映画「天国と地獄」を録画していて、それを午前中に観た。
 始まってから50分余り、邸内の場面が続き閉塞した気分になる。それを晴らすように、突然、当時の大阪までの特急「こだま」内のシーンになる。
「天国と地獄」は、黒澤の映画にしては動きの少ないシーンばかりだが、この列車内の場面だけは迫力がある。実際に列車を貸り切って、実際の東海道線を走らして撮影したからだろう。
 当時の街の風景、走っている車など、懐かしいものばかりだ。
 子供の誘拐事件を扱った映画で、身代金を払ったから誘拐された子供は解放された。すぐに誘拐犯が逮捕できるのにもかかわらず、あえて犯人を泳がせて重罪にさせようとする。犯人は共犯の2名を既に殺していたが、警察としてはそれを立証できないからだ。結局、そうしたために、もう一つの殺人を誘発させる。結果、3人殺した犯人は死刑が確定する。
 警察のこのやり方というか、映画のシナリオの筋立てを批判する人が多かった。
 久しぶりに「天国と地獄」を通して観て、いろいろ思い出すことがあった。
 誘拐犯を演じた山崎努に殺される3人目の犠牲者が、麻薬中毒の女で、富田恵子という女優が演じた。当時、大橋巨泉、前田武彦のラジオ番組にアシスタントで出ていた。映画出演は「天国と地獄」が初めてだった。調べてみると富田恵子の姉は女優の草笛光子なのだ。映画では、「殺される麻薬街の女」で、あっさりと殺されてしまうが、本人は今もご健在だ。
 富田恵子は、黒澤明の1965年の映画「赤ひげ」にも出演した。「子供を抱えた母親」でちょつとの間の出演だがセリフが付いた役だった。
 ちなみに「赤ひげ」は、明日の午前00時45分からNHK BSで放送される。

今月の映画鑑賞予定2017年03月15日

 NHK BSで映画を観るのが好きだ。今月は私好みの映画をやってくれるではないか。
 観ようと思う映画だけを以下に選んでみた。
 日本ではイギリス製のDVDでしか観られない1965年のジョン・ル・カレの映画「寒い国から帰ったスパイ」を放送する。すでにPAL方式のDVDを取り寄せて観たが、ハイビジョン画面で日本語字幕でも観たい。
 その後は、黒澤明の人気映画が続く。生誕100年だからか? と思って調べてみると(黒澤は1910年3月23日生まれ)、すでに107年なのだが。ともあれ、これだけの代表作をハイビジョンで放送するのは珍しい。録画しておこう。